平成19年度4年セミナーの案内

使用テキスト候補
  1. Paul R. Halmos; Introduction to Hilbert space and the theory of spectral multiplicity Chelsea Pub. Co. New York 1951(second edition 1957)
  2. ヒルベルト空間の基礎的な本です。 抽象的な内容ですが 大学によっては3年生の必修科目だったりしますので 解析を勉強する人には基本知識です。
  3. Gunnar Blom, Lars Holst, Dennis Sandell; Problems and Snapshots from the World of Probability, Springer, 1994.
  4. 組み合わせ確率論の本です。 測度論・確率空間というような抽象的な議論はありませんが, 高度に発展的な話題は沢山あります。 内容は具体的で面白いので 大学院に進学しない人にも充分読めます。
  5. G. G. Lorentz; Bernstein Polynomials, Chelsea Pub. Co. New York 1953(Second Edition 1986).
  6. 多項式の本です。 読んだことがないのでなんとも言えませんが 見た感じは易しそうです。 ただ, これを読んだら 大学院で何を専攻することになるのかよく分かりません。 大学院に進学しない人向けでしょうか。
セミナー参加者と相談して上記のいずれかにする予定です。 他に学生の方から特に読みたい本のリクエストがあればそれに応じます。
セミナーとは
セミナーとは 当番になった学生がテキストを勉強しその内容を講義するものです。 先生の代わりをする と思っていただいて結構です。 私は物分りの悪い生徒の役をします。 つまり なにかにつけ すぐに「それはどうしてですか」「どういう定理を使っ たのですか」「証明を教えて下さい」「その公式を使えるのはどういうときです か」「今の場合はその公式を使えるのですか」などと質問します。 担当者はそういういじわるな(?)質問にも答えられるよう 十分に勉強して「全部完全にわかった」という状態になるまで, 考えたり,調べたり,人に聞いたりしてください。 中途半端な理解ではいけません。
セミナーの進め方
参加者の都合に合わせて曜日を決めますが, 午後いっぱいを使用します。 つまり,終了時間は特に定めず その日の担当者が担当した分を終えるまで延々と続けます。
時間がかかるので体力勝負な感じですが, 担当者以外はただただ終わるのに付き合わされている という雰囲気になってしまって 自分の担当するところ以外は全く理解していない, という状態になってしまわないようにしてください。
プレセミナー
上述の悪い状況を産み出さないためにも, セミナーの前に 学生同士でプレセミナー(リハーサル)を行って 下さい。 友達と協力し合って勉強するのもいいものです。 また,先生の視点で友人の発表を見ることは 良い勉強にもなります。
就職について
就職に関しては できる限りの協力はしますが 就職先を紹介できるようなコネはありません。 就職を希望する学生は 自力で就職先を決めて下さい。また それを理由にセミナーの勉強がおろそかにならないように注意して下さい。
その他
私が研究室にいるときは いつでも訪ねてきて結構です。
が いつも研究室にいるとは限りません。

以上のことを 納得した上でセミナーを受講して下さい。 過去のゼミの記録 も参考にしてください。


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