合成関数を微分するときは,どっちを\( f(x) \)におくかはどうやって決めるのですか?
\( dy \)とか\( dx \)とかは結局何を表しているのですか? (カン)

\( g(f(x)) \)は,もちろん,先に計算する方が\( f(x) \)で後にする方が\( g(x) \)です。 例えば,\( \sin^2x(=(\sin x)^2) \)では\( f(x)=\sin x \)で, \( \sin(x^2) \)では\( f(x)=x^2 \)です。
\( dy \)や\( dx \)に意味を与えることはできますが, 今のレベルでは,これら単体に意味はなく \( \frac{dy}{dx} \)の形で初めて微分係数の意味だと思っていてください。 だから,合成関数の\( \frac{dz}{dx}=\frac{dz}{dy}\frac{dy}{dx} \)などは 分数の積ではなく,微分係数の積ということです。 それが分数の約分に見えるのは, そういう風にうまい具合に記号が作られているためで, 決して約分ではないという風に理解しておきましょう。
例2.1の証明にある\( \binom{n}{k} \)や\( \binom{n}{1} \)は どういう意味を表すのですか?
イコールの意味が確かに2つあるのに今まで何も考えずに使ってたな と思いました。 \(\underset{\leftharpoondown}{=}\) とか\( := \)とか,高校くらいで導入してもよいのになあと考えました。 (そらぽ)

\( \binom{n}{j} \)は二項係数で, \( \binom{n}{j}={}_nC_j=\dfrac{n!}{j!(n-j)!} \)です。 組み合わせの数と同じです。
イコールの2つの意味については,あなたが今までそれを認識しなかったように, たいして悪影響はないので,記号は今のままでも困らないでしょう。 しかし,2つの意味があることを高校くらいで指摘しておくことは, プログラムの授業に繋げるためにも,した方がいいと思います。
\(\lim\limits_{h\to0}\dfrac{f(a+h)-f(a)}{h} =\lim\limits_{x\to a}\dfrac{f(x)-f(a)}{x-a}\) で微分係数はあらわせると思いますが,この2つの使い分けは どういう時にするんですか。 ()
どちらを使っても同じなので, その時々で都合のいい方を使ってよいです。
p.24の問題A(1)から分かりません。 (タマっち)
極限の問題には独特のテクニックがあるので, そんなに簡単ではありません。 (1)は\( \log \)の性質から\( \lim\limits_{n\to\infty}\log\left(\dfrac{n+1}{n}\right)^n \) と変形できるので,\( \lim\limits_{n\to\infty}\left(1+\dfrac{1}{n}\right)^n=e \) を利用すればわかります。
3つの関数の微分はしたことなかったけれど, \( f(x)g(x) \)の微分の式さえ覚えていれば出来ると知り, 数学はつながっていると思った。 (アルトリア)
数学は,理論を積み上げていく学問なので, 常に復習が必要です。
高校では定理を覚えて使っていたので, 授業を聞いてすごくスッキリしました。 ()
僕としては,定理についてほとんど説明できてないなぁ,と 半分諦めていたのですが,これでスッキリしてもらえてよかったです。
第1章では色々と定理や定義がでてきましたが, テストではそれらの証明や説明ができるまでになる必要が ありますか?
第1章では不慣れな単語がたくさんでてきて 苦戦してたけど第2章になると慣れた公式などがでてきて 少し楽になりました♪ (ひょっこりはん)

試験は計算問題が主で,証明などは出しません。 もちろん,説明できるくらいに理解できている方がスッキリするでしょうが。
第2章も最初だから知ってる公式ばかりでしたが, これから知らない公式がどんどん出てきますよー。
定期テストの過去問ってもらえたりしますか? ()
定期試験の過去問はすべて僕のHPに掲載してあります。 https://hibino.ms.saga-u.ac.jp/ を見てください。 HPにはこの通信欄の過去ログもすべて載っています。
高校時代数学の先生に「数学好きな人宛てのラブレターには カージオイドの式をかくといい」と言われました。 ロマンチックだと思いますか? (おじゃる)
送る方ももらう方も数学好きでないと成り立たないと思うけど, そういう二人にとっては良いのではないでしょうか。 僕は数学好きな女性と付き合ったこともないし, ロマンチックな体験もないので, これでうまくいくことがあるのかどうかよくわかりませんが。 ちなみに,カージオイドとはハート形の図形です。
先生に質問したい場合,どこに行けばいいですか? (みかん)
研究室は理工学部6号館の5階509室です。 居るときにはいつでも質問に来ていいですが, いつも居るとは限りません。 メールなどで予約してから来ると確実です。
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