\[ \lim_{x\to0}\left(\frac{1}{\sin x}-\frac{1}{e^x-1}\right) \] が分かりません。 ()
これは,問題2.5(9)ですね。 不定形なので,ロピタルを使うように変形します。 \[ \lim_{x\to0}\frac{e^x-1-\sin x}{(e^x-1)\sin x} \] と変形し,(このとき,分母分子とも\( x\to0 \)のとき\( 0 \)になることを確認してから) それぞれを微分します。 \[ \lim_{x\to0}\frac{e^x-\cos x}{e^x\sin x+(e^x-1)\cos x} \] これでもまだ分母分子とも\( x\to0 \)のとき\( 0 \)になるので, さらに微分して, \[ \lim_{x\to0}\frac{e^x+\sin x}{e^x\sin x+2e^x\cos x-(e^x-1)\sin x} \] これで,\( \frac00 \)ではなくなったので,答え\( \frac12 \)が得られます。
問題2.9の(6)と(8)の解説おねがいします。 ()
問題2.9は\( f(x) \)のテイラー展開を定義に従って計算してもいいですが, 公式を使うと楽です。
(6)は,(2.12)式から \[ \log (1-x)= -\sum_{n=1}^\infty\frac1n x^n \] なので,\( x \)を\( -x \)に置き換えて, $$\log (1+x)= -\sum_{n=1}^\infty\frac1n (-x)^n =-\sum_{n=1}^\infty\frac{(-1)^n}{n} x^n$$ よって, \begin{align*} \log \frac{1+x}{1-x}&=\log (1+x)-\log(1-x)\\ &=-\sum_{n=1}^\infty\frac{(-1)^n}{n} x^n +\sum_{n=1}^\infty\frac1n x^n \end{align*} を整理して, \( \displaystyle f(x)=\sum_{n=0}^\infty\frac{f^{(n)}(0)}{n!}x^n \) と係数比較すれば,\( f^{(n)}(0) \)は求まります。 Σを使わないで書いた方が分かりやすいかも。
(8)は,ヒントにあるように, \( \left(\dfrac{1}{1+x^2}\right)'=-\dfrac{2x}{(1+x^2)^2} \) となることを利用します。 例2.33から, \[ \dfrac{1}{1+x^2}= \sum_{n=0}^\infty(-1)^n x^{2n} \] なので,微分して, \[ -\dfrac{2x}{(1+x^2)^2}= \sum_{n=1}^\infty(-1)^n 2nx^{2n-1} \] よって, \[ \dfrac{2x}{(1+x^2)^2}= \sum_{n=1}^\infty(-1)^{n+1} 2nx^{2n-1} \] です。 後は係数比較して上と同じようにできます。
p.24問題1.3(1)を解説お願いします。 →\( a_1 \)が2より小さくないのに,なぜ極限値が2なのか。 演習[A]ができれば,テストは大丈夫でしょうか。 ()
\( a_1=3 \), \( a_2=\frac52 \), \( a_3=\frac94 \)となるので,単調減少して2に収束します。 だから,下に有界,つまり,\( a_n\ge2 \)を示すことになります。 例題1.2との違いに注意してください。
テスト問題は演習問題[A]より易しいので,演習問題[A]ができれば十分です。
公式をつかって, \( \displaystyle\int\frac{1}{x^2+9}dx=\frac13\arctan\frac{x}{3}+C \), \( \displaystyle\int\frac{1}{\sqrt{9-x^2}}dx=\arcsin\frac{x}{3}+C \), のように途中式をかかなくていいのですか? ()
公式をきちんと覚えていれば,解答はそれだけでいいです。
毎回細かく証明をしたいけど 時間の関係とか難しさでできなくてうずうずしてるかんじが おもしろいです。 ()
証明をしたいわけではないけど, ついつい証明を話しそうになってしまっているだけです。
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