問題2.5の(1)から解き方が分かりません。 教えて下さい。 ()
こういう極限の問題は工夫して解けることもありますが, 今や,(不定形であることを確認して)ロピタルを使えば, どれも簡単に解けます。 計算は簡単でないこともあるかもしれないけど ワンパターンです。問題2.5(1)は以下のようになります。
\(\lim\limits_{x\to1}\dfrac{\sqrt{x}-1}{\sqrt[3]{x}-1}=\lim\limits_{x\to1}\dfrac{\frac12x^{-1/2}}{\frac13x^{-2/3}}=\lim\limits_{x\to1}\dfrac32x^{1/6}=\dfrac32\)
問題3.1(14)と問題3.3(6)の解説をお願いします。 ()
問題3.1(14)は部分積分の基本パターンです。 $$\displaystyle \int x\log|2x+1|dx =\int (\frac12 x^2)'\log|2x+1|dx =\frac12 x^2\log|2x+1|-\int \frac12 x^2\frac{2}{2x+1}dx $$ となって,ここで 第2項の積分は有理関数の積分なので, $$\displaystyle \int \frac{x^2}{2x+1}dx =\int\left(\frac{x}{2}-\frac14\right)dx+\frac14\int\frac{dx}{2x+1} =\frac{x^2}{4}-\frac{x}{4}+\frac1{8}\log|2x+1| $$ とできます。あとは整理するだけです。
問題3.3(6)は分母が虚数解をもつ場合なので, $$\displaystyle \int\dfrac{dx}{9x^2+12x+5} =\int\dfrac{dx}{(3x+2)^2+1} $$ と分母を平方完成して,\( 3x+2=t \)と置換すれば, \( \displaystyle\int\dfrac{\frac13dt}{t^2+1}=\frac13\arctan t=\frac13\arctan(3x+2) \) となります。
問題3.3(5)の解説と, 問題1.7,1.8のこたえが略してあったのでこたえをおしえてください。 ()
問題3.3(5)も分母が虚数解をもつ場合なので,3.3(6)と同様です。 $$\displaystyle \int\dfrac{dx}{x^2+x+1} =\int\dfrac{dx}{(x+\frac12)^2+\frac34} =\frac{1}{\frac34}\int\dfrac{dx}{(\frac{2}{\sqrt3}x+\frac1{\sqrt3})^2+1} $$ と分母を変形して,\( \frac{2}{\sqrt3}x+\frac1{\sqrt3}=t \)と置換すれば, \( \displaystyle\frac43\int\dfrac{\frac{\sqrt3}{2}dt}{t^2+1}=\frac{2\sqrt3}3\arctan t=\frac{2\sqrt3}3\arctan(\frac{2}{\sqrt3}x+\frac1{\sqrt3}) \) となります。
問題1.7,1.8は証明問題です。1.7は巻末のヒントの通り。 1.8は定義式を代入して計算するだけです。 どこが分からないか具体的に書いてください。
$$ \displaystyle\int\frac{x^2+a-a}{\sqrt{x^2+a}}dx=\int\sqrt{x^2+a}\,dx-a\int\frac{dx}{\sqrt{x^2+a}}dx $$ という変形が分からなくなりました。 ()
$$\displaystyle \int\frac{x^2+a-a}{\sqrt{x^2+a}}dx =\int\frac{x^2+a}{\sqrt{x^2+a}}dx-\int\frac{a}{\sqrt{x^2+a}}dx =\int\sqrt{x^2+a}\,dx-a\int\frac{dx}{\sqrt{x^2+a}}dx $$ です。 第1項は\( x^2+a \)を\( \frac12 \)個約分してるって感じですかね。
高校の時に,定積分の置換で, \( x=a\sin\theta \)や\( x=a\tan\theta \)とおいて計算したことがありましたが, 今日習った問題でこの方法は使えないんですか? ()
高校で \( x=a\sin\theta \)と置換するのは \( \displaystyle\int\dfrac{dx}{\sqrt{a^2-x^2}} \)の場合で, \( x=a\tan\theta \)と置換するのは \( \displaystyle\int\dfrac{dx}{a^2+x^2} \)の場合です。 これらは,大学では逆三角関数を使って それぞれ, \( \arcsin\frac{x}{a} \), \( \frac1a\arctan\frac{x}{a} \)と公式で すぐに答えられます(教科書159ページを参照してください)。 \( x=a\sin\theta \)は\( \theta=\arcsin\frac{x}{a} \)だし, \( x=a\tan\theta \)は\( \theta=\arctan\frac{x}{a} \)だから, 要するに同じことです。
テストって,教科書すべてから出るんですか? 難しい式のところはでないとか言っていたので, どこがでるのかでないのか分かりません。(汗) ()
一応,教科書の習ったところまでが試験範囲ですが, 難しすぎるので出ないところもあるし, 本当は出題したいのに問題数の関係で出ないものもあります。 どこが出るかをはっきり言うことはできません。 「○○って難しいですよね」とか,ここに書いてくれれば, 「○○は確かに難しいので分からなくても構いません」とか 「○○は重要なのでぜひ理解してほしいです」とかリアクションしますので, それで出るか出ないか判断してください。
高校で習った内容で,何とかついていけて良かった。 ()
この授業は,高校で数IIIをやった人とやってない人との差を埋めるために あります。 だから,やった人にとっては復習程度で何とかなります。
\( \tan\frac{\theta}{2}=t \)のとき, \( \cos\theta=\frac{1-t^2}{1+t^2} \), \( \sin\theta=\frac{2t}{1+t^2} \)という式の図形で見るやつが好きです。 ()
この置換は上半平面のポワンカレ計量と関係があるらしいです。
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