高校では,逆関数を表すのに\(-1\)を使ったので,arcに慣れません。 ()
大学でも,逆関数を表すのは\({}^{-1}\)ですよ。
arcの理解がよく出来ませんでした。 ()
arcは『弧』という意味です。 例えば\(\sin\)は角度を入力すると単位円の\(y\)座標を出力する関数ですが, \(\arcsin\)は逆に単位円の\(y\)座標を入力すると角度を出力します。 ところが,弧度法において,角度とは弧の長さのことなので, \(\arcsin\)は単位円の\(y\)座標を入力すると弧の長さを出力する関数といえます。
\(y=\sin x\)の逆関数が\(y=\arcsin x\)と表記される理由が分かりました。 弧arcと\(\theta\)が対応しているんですね。 (Gα.)
その通りです。 それが弧度法だから,高校で既に習っていることなんですけどね。
\(\arcsin\left(\frac{\sqrt2}{2}\right)=\frac{\pi}{4}\)がわかりません。 今日の授業を完全に理解できなかったのですが, 今日の授業はどこをおさえとけばいいですか。 (おかか)
\(\sin x=\frac{\sqrt2}{2}\)を\(-\frac{\pi}{2}\leq x \leq \frac{\pi}{2}\) の範囲で解くと,\(x=\frac{\pi}{4}\)となるので, \(\arcsin\left(\frac{\sqrt2}{2}\right)=\frac{\pi}{4}\)となります。 前回の単元では,逆三角関数が理解できればOKです。
自動販売機において,\(X\)はボタン,\(Y\)はジュースにたとえる。 ボタンのないジュースがありますか? (ごりら)
あります。 例えば,そこの自動販売機には『おでん缶』のボタンはありません。 「そりゃそうだ。そういうヘンなのを考えないとして,だ」と思ったなら, それがまさに『値域を制限する』という考え方です。 それで全射として考えられることになります。
単射,全射,全単射の説明をもう一度お願いします。 ()
「\(x_1\neq x_2 \Longrightarrow f(x_1)\neq f(x_2)\)」が常に成り立つとき, \(f\)は単射であり, 任意の\(y\in Y\)に対して, \(f(x)=y\)となる\(x\in X\)が必ず存在するとき, \(f:X\to Y\)は全射です。 そして,全射かつ単射のとき全単射です。
数学の日本語の使い方は難しいです。 ()
厳密ではありますが難しくはありません。 普段から厳密な言い方をしていないと難しく感じるのかもしれません。
教科書の授業で触れた章末問題がとけるとテストで点はとれますか。 例1.8の\(\mapsto\)と\(\to\)はちがうんですか。 ()
全く同じ問題が試験に出ることはないので, 授業で触れた問題だけが解けても点になりませんが, 同程度の問題が解ければ大丈夫です。 \(\mapsto\)と\(\to\)は違います。
今回計算は少なかったけれど, 具体例や計算の例をたくさんだしてほしいです。 ()
基本的にそのつもりですが, こういう理論的なことを説明した方が理解しやすいと思って話しました。
演習問題難しいです…。 解説してほしいです。 ()
この教科書の演習問題は結構難しいです。 本文の例題を理解するよう努めてください。 授業中に演習問題を解説する時間的余裕はありませんが, 質問に来てくれれば解説します。
今日のところは難しかったと思いました。 予習と復習どちらに力を入れるべきですか? ()
教科書のすべてを理解する必要はないので, 復習をきちんとしてください。 数IIIを習っていない人は, 予習として数IIIの微分・積分の勉強をしておくといいです。
高校の数IIIでは習ってないことがいっぱい出てきて難しかったです。 ()
大学の授業なんですから, 高校で習ってないことが出てくるのは当然で, それが楽しいところでしょ。
単射と全射は頭がこんがらがりそうです。 高校で出てきていない考え方が出てきたら,やはり難しいな,と思います。 ()
まだまだ新しいことは出てきますよ。
板書の字をもう少し大きく書いてください。 ()
意識して心がけます。
白のチョークにしてほしいです。 ()
あぁ,そうだった。
佐大にはスーパーコンピュータのような大規模の科学技術計算機はありますか? 先生はまだ解明されていない矛盾や予想の研究もされているのですか? ()
スーパーコンピュータは無いと思います。 我々学者の研究はすべてが まだ解明されていないことの研究ですが, 僕はいわゆる有名難問や予想を研究対象にしていません。 そういうのはライバルが多いし,解けないとき何も成果が上げられないから。
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日比野雄嗣 hibinoy@cc.saga-u.ac.jp